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会社設立 外国人 司法書士

外国人の会社設立で行政書士に頼むこと|司法書士との違い、申請取次、2026年施行の行政書士法改正

外国人の会社設立で行政書士に頼むこと|司法書士との違い、申請取次、2026年施行の行政書士法改正

こんな方に読んでほしい記事です

日本で会社設立をして、その会社で経営者として在留資格「経営・管理」を取りたい外国人の方。とくに「外国人 会社設立 行政書士」で事務所を探し始めたものの、司法書士とどちらに先に連絡すればいいのか、行政書士にどこまで任せられるのかが分からない方を想定しています。

外国人の起業を手伝う日本の取引先や、外国人の社員が独立するのを見守る人事担当の方にも、行政書士の守備範囲を条文に沿って確かめられるようにしました。

記載は2026年10月時点の行政書士法(2026年1月1日施行の改正後)、司法書士法、出入国在留管理庁・総務省・警察庁の公開情報にもとづきます。個別の在留資格の見通しは、申請取次の届出をした行政書士に直接ご相談ください。

SECTION 01「外国人 会社設立 行政書士」で調べる前に:行政書士法が定める仕事の範囲

外国人の会社設立で行政書士が担える仕事は、行政書士法の条文で決まっている
外国人の会社設立で行政書士が担える仕事は、行政書士法の条文で決まっている

サジェストに「外国人 会社設立 行政書士」が出てくるのは、在留資格の手続きと会社設立を同じ窓口で相談したい人が多いからでしょう。依頼先を決める前に、行政書士が法律上どこまでできるのかを押さえておきます。

行政書士法1条の3は、行政書士が他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類や、権利義務・事実証明に関する書類を作ることを業とすると定めています。1条の4では、行政書士が作れる書類を官公署に提出する手続を代理することなども業務に含めています。

ただし同じ1条の3の2項に「その業務を行うことが他の法律において制限されているものについては、業務を行うことができない」とあります。登記の申請書は司法書士法で、税務の書類は税理士法で、それぞれ制限されている代表例です。外国人の会社設立で行政書士が登記を代わりに出せないのは、この規定があるからです。

  • 官公署に提出する書類在留資格の申請書類、飲食店などの営業の許可の申請書類
  • 権利義務に関する書類定款、契約書、議事録
  • 事実証明に関する書類会計帳簿、貸借対照表、各種の申述書
  • できないもの設立登記の申請書(司法書士)、税務申告書(税理士)

日本行政書士会連合会は、行政書士が扱う許認可等は1万種類を超えると紹介しています。外国人が日本で会社設立をして始める事業に許可が必要なら、その申請も行政書士の出番です。

このセクションの根拠:e-Gov法令検索「行政書士法」(https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000004)

司法書士と行政書士の違い:外国人の会社設立で線が引かれる場所

外国人の会社設立における司法書士と行政書士の分担
外国人の会社設立における司法書士と行政書士の分担

司法書士法3条は、登記の手続の代理と法務局に出す書類の作成を司法書士の業務としています。行政書士法がこの範囲を除いているため、二つの士業の仕事は、定款づくりを除けばきれいに分かれます。

外国人の会社設立での司法書士と行政書士の守備範囲(司法書士法3条・73条、行政書士法1条の3・1条の4による整理。2026年10月時点)
外国人の会社設立での司法書士と行政書士の守備範囲(司法書士法3条・73条、行政書士法1条の3・1条の4による整理。2026年10月時点)

実務では、行政書士が在留資格の基準に合わせて会社の設計と定款を引き受け、登記は提携の司法書士に引き継ぐ形がよく見られます。司法書士と行政書士の両方の資格を持つ人が一つの事務所で受ける場合もあります。どちらの形でも、依頼する側から見て大事なのは、誰が登記の申請書を作るのかがはっきりしていることです。

「行政書士に会社設立を丸ごと頼んだ」という外国人の話を聞くことがありますが、その場合も登記の部分は司法書士が担っているはずです。見積もりに司法書士の報酬が別に載っているか、提携先の司法書士の名前が示されているかを確かめてください。

このセクションの根拠:e-Gov法令検索「司法書士法」(https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000197)

在留資格「経営・管理」の申請と、申請取次行政書士

外国人の会社設立後に行政書士が担う在留資格の申請
外国人の会社設立後に行政書士が担う在留資格の申請

外国人が日本で会社設立をして自ら経営するには、在留資格「経営・管理」が必要です。在留資格の申請は本人が地方出入国在留管理局に出向くのが原則ですが、申請等取次の制度があり、届出をした弁護士・行政書士は本人に代わって申請書や資料を出せます。

出入国在留管理庁の案内では、弁護士・行政書士が申請等取次をするには、所属する単位会(行政書士会)を通じて地方出入国在留管理局に届出をする必要があるとされています。また、申請等取次者が申請を取り次いだ場合、原則として申請人の出頭は免除されるものの、在留状況に問題がある場合などには出頭を求めることがあるとも書かれています。

会社設立から在留資格の申請までの流れと、行政書士・司法書士の出番
会社設立から在留資格の申請までの流れと、行政書士・司法書士の出番

2025年10月16日に施行された「経営・管理」の基準の見直しでは、資本金等の額3,000万円、常勤職員1人以上の雇用、日本語能力などに加えて、事業計画書について専門家の確認を受けることが求められるようになりました。入管庁の資料が施行日時点で挙げている専門家は中小企業診断士・公認会計士・税理士で、行政書士は含まれていません。行政書士に申請を任せる場合も、事業計画書の確認は別の専門家に依頼することになります。

このセクションの根拠:出入国在留管理庁「申請等取次者としての承認手続」(https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/nyuukokukanri07_00248.html)

04定款・許認可・議事録:会社設立の前後で行政書士が作る書類

外国人の会社設立で行政書士が作ることの多い書類
外国人の会社設立で行政書士が作ることの多い書類

在留資格の申請のほかにも、外国人の会社設立では行政書士が作れる書類がいくつもあります。時期ごとに並べると、依頼の範囲を決めやすくなります。

会社設立の前後で行政書士が作ることのある書類(日本行政書士会連合会「行政書士の業務」をもとに作成)
会社設立の前後で行政書士が作ることのある書類(日本行政書士会連合会「行政書士の業務」をもとに作成)

日本で事業を始める外国人の経営者にとって見落としやすいのが許認可です。会社設立が終わっても、許可が必要な事業はその許可を受けるまで始められません。事業目的の書き方が許可の要件に合っていないと、定款を変更して変更登記をし直すことになり、司法書士の費用もまた発生します。定款を作る段階で、どの許可が必要になりそうかを行政書士に伝えておいてください。

なお、議事録のうち登記の添付書類として使うものは、登記申請と一体で司法書士が作るのが一般的です。どの書類を誰が作るのか、行政書士と司法書士のあいだで重ならないよう、最初の打ち合わせで分担を決めておくと安心です。

このセクションの根拠:日本行政書士会連合会「行政書士の業務」(https://www.gyosei.or.jp/info/service)

2026年1月施行の行政書士法改正:「いかなる名目によるかを問わず」の意味

行政書士法の改正(令和8年1月1日施行)で明確になったこと
行政書士法の改正(令和8年1月1日施行)で明確になったこと

外国人の会社設立と在留資格の分野では、資格のない業者が「サポート料」「コンサルティング料」といった名目で申請書類を作る例が問題になってきました。行政書士法の一部を改正する法律(令和7年法律第65号)は、2026年(令和8年)1月1日に施行されています。

総務省が公表している法律要綱によると、改正の柱は次のとおりです。

  • ●行政書士の使命と職責(デジタル社会の進展を踏まえた取組を含む)を明記
  • ●特定行政書士が不服申立ての手続を代理できる範囲を、行政書士が「作成することができる」書類に係る許認可等に拡大
  • ●行政書士でない者の業務の制限に「他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て」の文言を加え、趣旨を明確化
  • ●業務の制限違反などの罰則について、法人も罰する両罰規定を整備

改正後の行政書士法19条1項は、行政書士・行政書士法人でない者が「他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て」、業として官公署に出す書類の作成などを行うことはできないと定めています。会社設立のパッケージ料金の中に在留資格の書類作成が含まれている、といったサービスを使うときは、実際に書類を作るのが行政書士なのかを確かめることが、これまで以上に大切になりました。

このセクションの根拠:総務省「行政書士法の一部を改正する法律要綱(令和8年1月1日施行)」(https://www.soumu.go.jp/main_content/001022338.pdf)

行政書士も依頼者の本人確認を行う:犯罪収益移転防止法での扱い

会社設立を依頼すると、行政書士・司法書士から本人確認を求められる理由
会社設立を依頼すると、行政書士・司法書士から本人確認を求められる理由

行政書士に会社設立の手続を頼んだら、パスポートや在留カードの提示に加えて、事業の内容や会社を実際に支配する人について質問された。そんな経験をする外国人は少なくありません。これは犯罪収益移転防止法にもとづく確認です。

警察庁の犯罪収益移転防止対策室(JAFIC)がまとめた法律の概要によると、司法書士・行政書士・公認会計士・税理士は特定事業者に当たり、会社等の設立又は合併等に関する行為又は手続の代理・代行が特定業務に含まれています。2024年(令和6年)4月1日からは、本人特定事項の確認に加えて、取引を行う目的、職業・事業の内容、実質的支配者の確認も行うことになりました。

士業の取引時確認で違うところ(JAFIC「犯罪収益移転防止法の概要」令和8年8月7日時点による)
項目 司法書士 行政書士
会社の設立に関する手続の代理・代行 特定業務 特定業務
取引目的・職業・実質的支配者の確認 行う 行う
疑わしい取引の届出 対象外 対象(守秘義務に係る事項を除く)

※ ハイリスク取引では、行政書士は資産及び収入の状況の確認も行います(司法書士は不要)。

日本で会社設立をする外国人の場合、出資者が本国の会社だったり、資金が海外から入ったりするため、実質的支配者や資金の出どころについての説明を求められやすくなります。在留資格の審査でも資本金の形成過程は問われるので、行政書士への説明と入管への説明を同じ資料でそろえておくと、二度手間になりません。

このセクションの根拠:警察庁 犯罪収益移転防止対策室(JAFIC)「犯罪収益移転防止法の概要(令和8年8月7日時点)」(https://www.npa.go.jp/sosikihanzai/jafic/hourei/data/hougaiyou20260807.pdf)

SECTION 07外国人の会社設立で行政書士を選ぶときに確かめること

外国人の会社設立を頼む行政書士を選ぶときの確認項目
外国人の会社設立を頼む行政書士を選ぶときの確認項目

行政書士になるには、日本行政書士会連合会の名簿に登録し、都道府県の行政書士会に入る必要があります。総務省の行政書士制度のページでも、行政書士でない者が報酬を得て業として書類を作ることはできないとされています。そのうえで、外国人の会社設立を頼む相手としては、次の点を確かめておきたいところです。

行政書士に会社設立と在留資格の相談をするときの確認項目
行政書士に会社設立と在留資格の相談をするときの確認項目

最後の項目は意外に大切です。在留資格の許否を決めるのは入管で、行政書士が許可を約束することはできません。不許可の理由を確かめて再申請する場合の費用がどうなるかまで聞いておくと、後から食い違いが起きにくくなります。

外国人が日本で会社設立をするとき、窓口が一つにまとまっているほうが本人の負担は軽くなります。行政書士・司法書士・税理士が連携している事務所を選ぶか、行政書士にほかの専門家への橋渡しを頼むかを、最初に決めておくとよいでしょう。

このセクションの根拠:総務省「行政書士制度」(https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/gyouseishoshi/index.html)

まとめ:在留資格を取るなら、行政書士に先に会社の設計を見てもらう

外国人の会社設立で行政書士に頼むことのまとめ
外国人の会社設立で行政書士に頼むことのまとめ

外国人の会社設立で行政書士が担うのは、在留資格の申請、定款や許認可の書類、そして会社の設計の相談です。登記は司法書士、税務は税理士の領域で、行政書士がそこを代わりに担うことはできません。

  1. 行政書士の業務は、官公署に出す書類と権利義務・事実証明の書類の作成、その提出の代理
  2. 登記の申請書は司法書士法で制限されており、行政書士は作れない。定款は両方が作れる
  3. 入管への申請取次は、行政書士会を通じて届出をした行政書士が行える
  4. 事業計画書の専門家確認は、中小企業診断士・公認会計士・税理士に別に頼む
  5. 2026年1月施行の改正で、名目を問わず報酬を得て書類を作る無資格業者への規制が明確になった
  6. 会社設立の手続の代理では、行政書士も犯罪収益移転防止法の取引時確認を行う

在留資格「経営・管理」の基準は2025年10月に大きく変わっており、今後も見直しが続く可能性があります。具体的な申請の判断は、出入国在留管理庁の最新の案内と、申請取次の届出をした行政書士への相談で確かめてください。

このセクションの根拠:出入国在留管理庁「在留資格「経営・管理」」(https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/businessmanager.html)

行政書士への相談を考えている方へ

日本で会社設立をして自分で経営するつもりなら、登記より先に、申請取次の届出をしている行政書士に会社の設計を見てもらってください。資本金・事業目的・事務所の三つを在留資格の基準に照らしてから定款を作るだけで、やり直しの多くは防げます。

相談に行くときは、パスポートと在留カード、資本金の出どころが分かる資料、始めたい事業の説明を持っていくと話が早く進みます。本人確認や資金についての質問は、法律で求められている確認なので、隠さずに答えてください。

外国人の起業を手伝う日本側の方は、本人の代わりに書類を作ってしまう前に、行政書士につなぐことを考えてください。改正で規制の趣旨がはっきりした今、それが本人にとっても手伝う人にとってもいちばん安全な方法です。

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