会社設立の書類チェックリスト|外国人が日本で進めるときの抜け漏れ防止

この記事の位置づけ
日本で会社設立を進めている外国人の方が、手元で確認しながら使えるチェックリストとしてまとめた記事です。手続きを手伝う日本側の担当者が、本人と一緒に進捗を確認する場面も想定しています。
書類の抜けは、たいてい段階の切り替わりで起こります。準備から設立へ、設立から設立後へ、そして在留資格へ。この記事では、その4段階に分けて確認事項を並べます。
様式や必要書類は改定されます。この記事は確認の枠組みとしてお使いいただき、実際の提出書類は各機関の最新の案内でご確認ください。
段階1:準備でそろえるもの

会社設立の準備段階では、まず会社の内容を決めます。決まってから証明書の手配に入ると、有効期限の無駄がありません。

外国人が日本で会社設立をする場合、本国からの取り寄せが日程を決めます。ただし有効期限があるため、会社の内容が固まってから手配してください。
印鑑登録ができるかどうかは、住民登録の有無で決まります。日本に住民登録があるなら、印鑑登録を済ませておくのがいちばん簡単です。
準備の段階でいちばん大事なのは、会社の内容を先に決めることです。商号や事業目的が決まらないうちに証明書を取り寄せても、有効期限を無駄にするだけです。外国人が日本で会社設立をするときは、この順番を守ってください。
会社の実印も、この段階で作っておきます。登記の申請で印鑑届書に押すため、登記のときには手元にある必要があります。作成には数日かかることもあるため、早めに手配してください。
事業所についても、この段階で条件を確認します。日本で会社設立をして在留資格「経営・管理」を目指す場合、自宅との兼用は原則として認められないとされています。物件を探す時間も準備に含めてください。
このセクションの根拠:JETRO「日本での拠点設立方法」(https://www.jetro.go.jp/invest/setting_up/section1/page1.html)
02段階2:設立の手続きで使うもの

会社の内容が決まったら、定款を作って認証を受け、資本金を払い込み、登記を申請します。株式会社と合同会社で、必要な書類が少し変わります。

払込みは定款の作成のあとに行います。日本で会社設立をする外国人が本国から送金する場合、着金日を確認してから定款の日付を決めてください。
定款は、株式会社の場合は3通用意するのが一般的です。公証役場で保存するもの、会社で保存するもの、登記の申請に使うものです。電子定款の場合は扱いが変わるため、依頼先に確認してください。
就任承諾書は、役員になる人がその役職を引き受けることを示す書類です。外国人が日本で会社設立をして代表取締役になる場合、氏名の書き方と署名の方法を、あらかじめ確認しておいてください。
登録免許税の収入印紙は、法務局や郵便局で購入します。金額が大きいため、購入する場所によっては在庫がないこともあります。会社設立の登記を申請する日の前に用意しておくと安心です。
払込みの証明を作るときは、通帳の記帳を忘れないでください。記帳していないと入金の記録がページに反映されません。会社設立の書類を作る直前に気づくことが多い部分です。ネット銀行の場合は取引明細を印刷します。
このセクションの根拠:法務局「商業・法人登記の申請書様式」(https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/COMMERCE_11-1.html)
段階3:設立後の届出

登記が完了したら、登記事項証明書と会社の印鑑証明書を取ります。ここから設立後の手続きが始まります。期限の短いものから片づけてください。

外国人が日本で会社設立をした場合も、この部分の扱いは日本人と同じです。ただし、在留期間の更新ではこれらの履行状況が確認されるため、遅れないようにしてください。
提出した書類の控えは、束ごとにまとめて保管します。金融機関や入管から提出を求められることがあります。
登記事項証明書は、設立後の手続きの多くで求められます。税務署、年金事務所、金融機関、入管。日本で会社設立をした外国人の場合、使う場面がさらに増えます。まとめて取っておくと、窓口へ行く回数を減らせます。
届出の様式は、国税庁や日本年金機構のページからダウンロードできます。オンラインで提出できるものもあります。会社設立の直後は手続きが集中するため、まとめて処理できる方法を選んでください。
このセクションの根拠:国税庁「No.5100 新設法人の届出書類」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5100.htm)
段階4:在留資格の申請

自分で経営していく場合、在留資格「経営・管理」の申請が続きます。会社設立が終わってからでないとそろわない資料が多いため、この段階は最後になります。

2025年10月16日施行の改正で、事業計画書について専門家の確認が義務づけられました。日本で会社設立をする外国人にとって、この確認を受ける時間も日程に含める必要があります。
在留資格の申請に必要な書類の量は、事案によって変わります。事業の内容、会社の規模、本人の経歴。それぞれに応じて求められる資料が違います。外国人が日本で会社設立をする場合、この部分は行政書士に確認しながら進めるのが確実です。
申請の前に、書類の一覧を印刷して、そろったものに印を付けていく方法をおすすめします。外国人が日本で会社設立をして在留資格を申請するときは、書類の数が多くなります。目で見て確認できる形にしておくと安心です。
事業計画書は、会社設立の前から書き始めておくと楽になります。定款の事業目的と計画の中身がずれないようにするためです。外国人が日本で会社設立をする場合、計画を先に固めてから会社の内容を決めるほうが、書類全体の筋が通ります。
このセクションの根拠:出入国在留管理庁「在留資格「経営・管理」に係る上陸基準省令等の改正について」(https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/10_00237.html)
SECTION 05控えの保管と、次に使う場面

提出した書類の控えは、必ず残してください。会社設立の後、次のような場面でまた必要になります。
- ●法人口座の開設:登記事項証明書、定款、事業の内容が分かる資料。
- ●在留期間の更新:決算書類、納税証明書、社会保険の納付の記録。
- ●取引先との契約:登記事項証明書、会社の印鑑証明書。
- ●許認可の申請:定款、登記事項証明書、事業計画。
- ●融資の申込み:決算書類、事業計画、納税の記録。
外国人が日本で会社設立をした場合、在留期間の更新は数年に一度必ず来ます。そのときに慌てないよう、日ごろから資料を整理しておいてください。
許認可が必要な事業の場合、その申請でも会社設立の書類を使います。定款の事業目的の書き方が許可に影響することもあるため、会社設立の段階から許認可の窓口に確認しておいてください。
このセクションの根拠:出入国在留管理庁「在留期間更新許可申請」(https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/16-3.html)
つまずきやすいところ

チェックリストを使っていても、抜けは起こります。多いのは、段階の切り替わりのところです。

日本で会社設立をする外国人の場合、これに加えて本国とのやり取りが入ります。郵送の時間、時差、翻訳。予定より時間がかかることを前提に組んでください。
もうひとつ多いのが、書類の表記のゆれです。氏名のローマ字、住所の書き方、会社名の英語表記。日本で会社設立をする外国人の書類は複数の言語をまたぐため、ずれが起きやすくなります。最初に決めた表記を、すべての書類で使ってください。
もう一点、証明書の有効期限にも注意してください。印鑑証明書や住民票は発行から3か月以内を求められることがあります。会社設立の日程が延びると、取り直しになることがあります。
このセクションの根拠:コンチネンタル国際行政書士法人「外国人の日本での会社設立ガイド」(https://continental-immigration.com/corporate/corporation/)
誰に何を頼めるか

書類の準備は、専門家に依頼することもできます。ただし、資格によって扱える業務の範囲が法律で定められています。
- 司法書士設立登記の申請書類の作成と提出。定款の作成も扱います。
- 行政書士在留資格の申請書類の作成と申請の取次。定款の作成も扱います。
- 税理士税務署への届出、記帳、決算と申告。事業計画書の確認も対象です。
- 社会保険労務士社会保険と労働保険の手続き。
- 中小企業診断士事業計画書の確認。
入管庁の資料では、弁護士および行政書士以外の方が、官公署に提出する申請書等の書類の作成を報酬を得て業として行うことは、行政書士法違反に当たるおそれがあると注意されています。外国人が日本で会社設立をするときは、依頼先の資格も確認してください。
どこまでを自分でやり、どこからを頼むかは、時間と費用のバランスで決めます。外国人が日本で会社設立をする場合、制度の用語を理解するところから始まるため、時間の見積もりは大きめに取ってください。
依頼をする場合でも、自分で全体像を持っておくことは大切です。何がどこまで進んでいるのかが分かっていれば、専門家とのやり取りも早くなります。日本で会社設立をする外国人にとって、このチェックリストがその手がかりになれば幸いです。
このセクションの根拠:出入国在留管理庁「「経営・管理」の許可基準の改正等について(令和7年10月16日施行)」(https://www.moj.go.jp/isa/content/001448070.pdf)
08よくある質問

相談の場でよく出る質問を、この記事の内容に沿ってまとめました。事案によって結論は変わりますので、判断の材料としてお読みください。
書類の準備はどれくらい前から始めればよいですか。
本国から書類を取り寄せる場合、郵送と翻訳を含めて2週間から1か月程度を見込んでおくと安心です。ただし有効期限があるため、会社の内容が固まってから手配してください。
提出した書類の原本は返ってきますか。
提出先によって扱いが異なります。返却されないものもあるため、提出前に写しを取って手元に残しておいてください。
チェックリストのとおりに進めれば必ず通りますか。
書類がそろっていることと、審査で認められることは別です。特に在留資格の審査は事業の実態も含めて判断されます。この記事は確認の枠組みとしてお使いください。
この項目の根拠:国税庁「No.5100 新設法人の届出書類」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5100.htm)
まとめ:4段階で確認する

外国人が日本で会社設立をするときの書類を、準備、設立、設立後、在留資格の4段階に分けて確認してきました。
- 準備:会社の内容を決め、提出先に確認し、本国から取り寄せる
- 設立:定款、認証、払込み、登記。順番と日付を守る
- 設立後:期限の短いものから届出を出す。控えを残す
- 在留資格:会社の資料、事業計画書、本人の資料をそろえて申請する
様式と必要書類は改定されます。実際の提出前に各機関のページをご確認ください。判断に迷う部分は、登記なら司法書士、在留資格なら行政書士、税務なら税理士へご相談ください。
最後に、この4段階のうち、外国人が日本で会社設立をするときに特に時間がかかるのは、準備の段階と在留資格の段階です。設立の手続きそのものは、書類さえそろえば数日で進みます。日程を組むときは、前後の2つに厚く時間を置いてください。
このセクションの根拠:法務省「商業・法人登記」(https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06.html)
読んでくださった方へ
チェックリストは、覚えるためのものではなく、忘れてもよいようにするための道具です。手元に置いて、済んだものに印を付けていってください。
日本で会社設立をする外国人の場合、確認する項目は日本人より少し多くなります。それでも、段階ごとに区切ってしまえば、ひとつずつは難しくありません。
分からない項目が出てきたら、その部分だけを聞いてみてください。全部を理解してから動く必要はありません。
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