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会社設立 外国人 株式会社

外国人の株式会社設立|株主・取締役が外国人でもできること、定款認証から資本金3,000万円まで

外国人の株式会社設立|株主・取締役が外国人でもできること、定款認証から資本金3,000万円まで

読者として想定している方

日本で株式会社をつくりたい外国人の方、または外国人を株主や取締役に迎えて株式会社を設立しようとしている日本側の方に向けたページです。行政書士や人事の担当者が、相談者に全体像を説明するときの下敷きにもなるように書いています。

「外国人でも株式会社を設立できますか?」という質問は、検索でもくり返し出てきます。答えは、できます。そのうえで、外国人が株主になる場合、取締役になる場合、日本に住んでいない場合で、手続きの細部が少しずつ変わります。

このページでは、株式会社という形を選んだときに外国人の会社設立で押さえる点を順に並べ、仕組みや定款認証のくわしい話は子記事にまかせています。内容は2026年10月時点の公表資料にもとづきます。

外国人でも株式会社を設立できる:国籍と住所の条件

外国人による株式会社の設立
外国人による株式会社の設立

株式会社での会社設立について、会社法は発起人や取締役の国籍を条件にしていません。日本公証人連合会の案内でも、外国人も外国会社も発起人になれるとされています。

住所についても、かつては代表取締役のうち少なくとも1人が日本に住んでいる必要があるという取扱いがありました。法務省の案内によれば、この取扱いは廃止され、平成27年(2015年)3月16日の通知以降、代表取締役の全員が日本に住所を持たない株式会社でも設立の登記が受理されています。日本人であることも必要ないとされています。

法務省の案内の要点
法務省の案内の要点

つまり、外国人だけで、しかも全員が海外に住んだままでも、日本で会社設立をして株式会社をつくること自体は可能です。ただし、それは会社法と登記の話です。その会社を日本で経営するために来日するなら在留資格が別に要り、設立後の銀行口座や事務所の確保も、海外にいるままでは進めにくい場面があります。

株式会社の基本的な仕組み、つまり出資する人と経営する人の関係や機関設計、費用の全体は、特徴の記事でまとめています。

このセクションの根拠:法務省「外国人・海外居住者の方の商業・法人登記の手続について」(https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00104.html)

外国人が株主・発起人になる会社設立

株主・発起人としての外国人
株主・発起人としての外国人

サジェストには「会社 設立 外国 人 株主」が出てきます。株式会社では、設立のときに出資する人を発起人と呼び、発起人は出資と引き換えに株式を受け取って株主になります。外国人が自分の資金で会社設立をするなら、発起人であり株主である、という立場から始まります。

株主として持つ株式の割合は、会社の重要な決定に効いてきます。外国人の発起人が一人で全株を持つ会社もあれば、日本の協力者や本国の会社と分けて持つ会社もあります。分け方によって、誰が単独で決められるかが変わるため、会社設立の前に比率を決めておくことが欠かせません。

  • 外国人の個人が株主住民登録があれば印鑑証明書、なければサイン証明で本人を示します。
  • 外国の会社が株主本店所在国の官公署や公証人が出した資格証明書などを用意します。
  • 日本の協力者と共同出資出資の比率と、経営への関わり方を書面で決めておきます。
  • 出資だけで経営しない人日本で働かないなら、経営・管理の申請とは切り離して考えます。

在留資格の面では、出資しただけの人と、実際に経営している人とでは扱いが違います。経営・管理は、事業の経営や管理に実質的に関わる人のための在留資格です。日本で株式会社を設立して株主になるだけで在留資格が得られるわけではない点は、最初に確認しておいてください。

持株比率の考え方、譲渡制限、外国法人が株主になる場合の注意点は、発起人カテゴリーの記事でくわしく扱っています。

このセクションの根拠:日本公証人連合会「Q5. 外国人や外国会社は、発起人になることができますか。」(https://www.koshonin.gr.jp/notary/ow09_4/9_4_q05)

03株式会社の取締役が外国人のときに確認すること

外国人が取締役・代表取締役になるとき
外国人が取締役・代表取締役になるとき

サジェストの「株式 会社 取締役 外国 人」は、外国人が取締役になれるか、なったら何が必要かという疑問です。株式会社の会社設立は取締役1人だけでもでき、その1人が外国人でも構いません。取締役会を置く設計にすると取締役が3人以上必要になるため、外国人が一人で始める株式会社では、取締役会を置かない形がよく選ばれます。

外国人が取締役になるときの主なポイント
項目 内容
人数 取締役1人でも設立できる。取締役会を置くなら3人以上
住所 代表取締役の全員が海外在住でも登記できる(法務省)
就任の書類 就任承諾書に署名か記名押印。印鑑証明書かサイン証明を添える
任期 原則2年。株式に譲渡制限がある会社は定款で最長10年まで
氏名の表記 登記と在留カード・パスポートの表記をそろえておく

※ 機関設計や書類の細部は会社ごとに変わります。登記の前に管轄の法務局か司法書士へ確認してください。

任期が満了すると、同じ人が続ける場合でも重任の登記が必要になり、そのたびに登録免許税がかかります。日本で会社設立をしたあと、本国との行き来に追われて登記を忘れると、過料の対象になることがあります。任期を何年にしたかは、定款を見ればすぐ分かるようにしておいてください。

外国人の取締役が日本に住んでいない場合、取締役としての職務は果たせても、日本で働くための在留資格の話は別になります。逆に、日本に住む外国人が会社員として別の在留資格で働いている場合は、取締役に就任して報酬を受けることがいまの在留資格で認められる活動に当たるかを、就任の前に出入国在留管理局か行政書士へ確認してください。

このセクションの根拠:法務省「商業・法人登記」(https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06.html)

株式会社の設立手順と、外国人が受ける定款認証

株式会社の設立手順と定款認証
株式会社の設立手順と定款認証

株式会社の会社設立は、会社の基本事項を決め、定款を作り、公証人の認証を受け、資本金を払い込み、法務局へ登記を申請する、という順で進みます。合同会社との大きな違いは、公証役場での定款認証が入ることです。

外国人が株式会社を設立するときの主な手順(発起設立の場合)
外国人が株式会社を設立するときの主な手順(発起設立の場合)

定款認証の手数料は、日本公証人連合会の案内で資本金100万円未満が3万円、100万円以上300万円未満が4万円、それ以外が5万円とされ、資本金の額等が100万円未満で、発起人全員が自然人で3名以下、発起設立、取締役会を置かない、のすべてを満たすときは1万5,000円です。外国人が一人で会社設立をする株式会社は、この条件に当てはまることが多いでしょう。

外国人が発起人のときは、本人確認の資料が公証役場ごとに細かく違うことがあります。代理人が認証を受ける場合は委任状が要り、本国に印鑑登録の制度がなければ、委任状は署名にして、本国の公証人や領事の認証か署名証明でその真正を確かめるとされています。予約の前に、認証を受ける公証役場へ問い合わせておくと手戻りが減ります。会社設立の日程は、この認証の予約から逆算して組むことになります。

このセクションの根拠:日本公証人連合会「Q7. 認証の手数料(定款認証)」(https://www.koshonin.gr.jp/notary/ow12/12-q7)

株式会社の資本金と3,000万円:会社経営のためのビザとの関係

株式会社の資本金と在留資格の基準
株式会社の資本金と在留資格の基準

関連する質問には「外国人が会社経営するためのビザは?」と「資本金3000万円必要ですか?」が並びます。日本に住んで株式会社を経営する外国人が取るのは、多くの場合、在留資格「経営・管理」です。そして2025年10月16日施行の改正で、その基準に3,000万円以上の資本金等が入りました。株式会社の場合は、払込済資本の額、つまり登記される資本金の額を指すとされています。

会社法の上では、株式会社は資本金1円からでも設立できます。3,000万円は在留資格の物差しであり、永住者など活動に制限のない在留資格の外国人が会社設立をするなら関係しません。自分がどちらの物差しで資本金を決めるのかを、最初に確かめてください。

資本金3,000万円の株式会社をつくるときの法定費用(電子定款の場合)
資本金3,000万円の株式会社をつくるときの法定費用(電子定款の場合)

資本金を3,000万円にすると、設立1期目から消費税の納税義務が免除されない点にも気をつけます。国税庁の案内では、基準期間がない事業年度でも、その開始の日の資本金が1,000万円以上の法人は免除されないとされています。資本金の額は、会社設立の前に税理士と相談しながら決めるのが確実です。

株式数の決め方

資本金は、1株の金額と発行する株式の数で組み立てます。1株を1万円にすれば3,000万円は3,000株です。将来、出資者を迎えたり株式を一部譲ったりする可能性があるなら、分けやすい株式数にしておくと調整がしやすくなります。

このセクションの根拠:出入国在留管理庁「「経営・管理」の許可基準の改正等について(令和7年10月16日施行)」(https://www.moj.go.jp/isa/content/001448070.pdf)

SECTION 06株式会社と合同会社、外国人の会社設立ではどちらが合うか

株式会社と合同会社を選ぶときの比べ方
株式会社と合同会社を選ぶときの比べ方

関連キーワードの「条件」で調べる人の多くは、株式会社でなければならない条件があるのかを気にしています。経営・管理の公表された基準には、株式会社と合同会社のどちらかでなければならないという定めはありません。選ぶ理由は事業のほうにあります。

株式会社と合同会社の主な違い
株式会社と合同会社の主な違い

株式会社を選ぶ理由として多いのは、取引先からの見え方と、将来の資金調達のしやすさです。大きな企業との取引で株式会社であることを条件にされたり、本国の投資家から株式での出資を求められたりする場合は、最初から株式会社にしておくほうが組織変更の手間を省けます。

反対に、外国人が一人で小さく会社設立をし、出資者を増やす予定もないなら、合同会社のほうが設立の費用も運営の手間も軽くなります。どちらを選んでも、法人税や社会保険の扱いは同じです。

このセクションの根拠:JETRO「日本での拠点設立方法」(https://www.jetro.go.jp/invest/setting_up/section1/page1.html)

株式会社の設立でよく聞かれること

よくある質問。判断の材料としてお読みください
よくある質問。判断の材料としてお読みください

検索の「関連する質問」や相談の場で多いものを取り上げました。事案によって答えが変わるものは、確認先も書いています。

外国人でも株式会社を設立できますか。

できます。発起人にも取締役にも国籍の条件はなく、法務省の案内では代表取締役の全員が海外に住んでいても設立の登記を申請できるとされています。日本で経営者として働くには、別に在留資格の確認が必要です。

外国人が会社経営をするためのビザは何ですか。

多くの場合、在留資格「経営・管理」です。2025年10月16日施行の改正後は、資本金等3,000万円以上、常勤職員1人以上、日本語能力、経歴、専門家の確認を受けた事業計画書などが基準になっています。永住者など活動に制限のない在留資格の方は、経営・管理に変える必要はありません。

外国人一人だけで株式会社を設立できますか。

できます。取締役1人の株式会社は会社法上認められており、外国人一人の会社設立でもよく使われる形です。資本金の額等が100万円未満で、発起人が一人、取締役会を置かず発起設立をするなら、定款認証の手数料が1万5,000円になる条件にも当てはまります。資本金3,000万円の会社は100万円未満に当たらないため、この減額は受けられません。

日本に住んでいない外国人が株主になれますか。

なれます。印鑑登録ができないため、印鑑証明書の代わりにサイン証明などで本人を示します。株主になるだけでは日本での在留資格は得られない点に注意してください。

この項目の根拠:出入国在留管理庁「在留資格「経営・管理」」(https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/businessmanager.html)

まとめ:外国人の株式会社設立は役割を決めてから動く

株式会社の設立を始める前の確認
株式会社の設立を始める前の確認

外国人でも、海外に住んだままでも、日本で会社設立をして株式会社を持つことはできます。そのうえで手続きを左右するのは、誰が株主になり、誰が取締役になり、誰が日本に住んで経営するのかという役割の分け方です。

  1. 株主(発起人)と取締役を決め、それぞれの住所と在留資格を確かめる
  2. 印鑑証明書が使える人と、サイン証明が必要な人を分ける
  3. 資本金の物差しを決める。経営・管理を取るなら3,000万円以上
  4. 定款の案を作り、公証役場に事前に確認してもらう
  5. 株式会社でよいかを、合同会社と比べて最後にもう一度確かめる

記載は2026年10月時点の法務省、日本公証人連合会、出入国在留管理庁、国税庁の公表内容にもとづく整理です。登記は司法書士、在留資格は行政書士、税務は税理士へ、具体的な事情を伝えて確認してください。

このセクションの根拠:e-Gov法令検索「会社法」(https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086)

これから株式会社をつくる方へ

株式会社は、仕組みを知るほど設計の自由が広い形です。その分、株主や取締役の顔ぶれ、任期、株式の譲渡制限など、最初に決めることも多くなります。ひとつずつ、自分の事業に照らして決めていってください。

外国人の方が日本で会社設立をして株式会社をつくるときに時間がかかるのは、書類の取り寄せと在留資格の準備です。会社の中身が固まったら、公証役場と専門家への相談を早めに始めると、全体の日程が読みやすくなります。

日本側で手伝う方は、本人がどの役割を担うのかを最初に一緒に整理してあげてください。そこが決まれば、あとの手続きは順番に進みます。

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