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在留資格を「経営・管理」へ変更する流れと必要書類|会社設立の後にやること

在留資格を「経営・管理」へ変更する流れと必要書類|会社設立の後にやること

この記事で扱うこと

日本で会社設立を終えた外国人の方が、次に進む在留資格の変更手続きについてまとめた記事です。手伝う日本側の担当者が、必要書類の一覧をつくる場面も想定しています。

在留資格変更許可申請は、いま持っている在留資格を別のものに変える手続きです。会社設立が終わって、これから自分で経営していくという段階で行うことになります。

書類の細かい名称や様式は改定されることがあります。この記事は流れをつかむためのもので、実際に提出する書類は、必ず出入国在留管理庁のページと、申請する地方出入国在留管理局の案内でご確認ください。

01変更申請はどういう手続きか

在留資格変更許可申請の位置づけ
在留資格変更許可申請の位置づけ

在留資格変更許可申請は、日本にいる外国人が、いま持っている在留資格を別の在留資格に変える手続きです。日本で会社設立をした人が、経営に専念するために「経営・管理」へ移る場合に使います。

申請は、住居地を管轄する地方出入国在留管理局に対して行います。窓口へ持参するほか、オンラインでの申請にも対応が進んでいます。オンラインを使うには事前の利用者情報登録が必要です。

申請から結果が出るまでには時間がかかります。在留期間の満了日が近い場合は、その前に申請しておく必要があります。会社設立の日程を組むときは、この審査の時間も含めて考えてください。

なお、海外にいる外国人が日本で会社設立をして呼び寄せられる場合は、変更ではなく在留資格認定証明書の交付申請になります。すでに日本にいるかどうかで、使う手続きが変わります。この記事は、すでに日本にいる方が変更する場合を中心に書いています。

このセクションの根拠:出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」(https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/16-2.html)

申請の前にそろえる会社側の書類

会社側の書類は、会社設立の過程で作ったものが使えます
会社側の書類は、会社設立の過程で作ったものが使えます

会社側の書類は、日本で会社設立をした過程で作ったものが中心になります。登記が完了していないと取れないものがあるため、登記の完了を待ってから動くことになります。

  • 登記事項証明書:会社の存在、商号、本店、役員、資本金の額が確認できます。
  • 定款の写し:事業目的や機関設計が確認できます。
  • 事業所の賃貸借契約書の写し:会社名義で事業用であることを示します。
  • 事業所の写真:外観、内部、看板など。実際に使われていることを示します。
  • 決算文書:設立して間もない場合は、事業計画書で代えることになります。

会社設立の直後は、まだ決算を迎えていないことがほとんどです。その場合、会社の見通しを示すのは事業計画書になります。外国人が日本で会社設立をして最初の申請をするときは、この計画書の内容が審査の中心になると考えてください。

このセクションの根拠:法務局「商業・法人登記の申請書様式」(https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/COMMERCE_11-1.html)

事業計画書と、専門家の確認

事業計画書は専門家の確認を受けたうえで提出します
事業計画書は専門家の確認を受けたうえで提出します

在留資格の決定時に提出する事業計画書について、経営に関する専門的な知識を有する者の確認が義務づけられました。施行日時点で対象になるのは、中小企業診断士、公認会計士、税理士です。

確認の内容は、計画に具体性と合理性が認められ、かつ実現可能なものであることを評価するというものです。外国人が日本で会社設立をして最初の申請をする場合、決算の実績がまだないため、この計画書が事業の見通しを示す中心の資料になります。

事業計画書に含めておきたい項目
事業計画書に含めておきたい項目

確認を依頼する相手は、早めに決めておくことをおすすめします。日本で会社設立をする外国人が、申請の直前になって依頼先を探し始めると、日程が押します。会社設立の準備段階から相談しておけば、計画の中身についても助言をもらえます。

このセクションの根拠:出入国在留管理庁「在留資格「経営・管理」に係る上陸基準省令等の改正について」(https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/10_00237.html)

SECTION 04本人に関する書類

本人に関する書類は、取り寄せに時間がかかるものがあります
本人に関する書類は、取り寄せに時間がかかるものがあります

改正後は、申請者の経歴についての要件が加わりました。経営管理または申請に係る事業の業務に必要な技術または知識に係る分野に関する博士、修士もしくは専門職の学位を取得していること、または、事業の経営もしくは管理について3年以上の職歴を有することが求められます。

  • 学位を示す場合卒業証明書や学位記の写し。外国で授与された学位も含まれます。日本語訳が必要です。
  • 職歴を示す場合在職証明書など。3年以上の経営または管理の職歴であることを示します。
  • 日本語能力申請者本人が満たす場合は、JLPTの認定結果通知書やBJTのスコアなど。
  • 常勤職員で満たす場合その職員の資料をそろえます。雇用契約書や在留カードの写しなども関係します。

外国で発行された書類には、日本語訳を添えるのが原則です。翻訳に時間がかかることもあるため、日本で会社設立をした段階で早めに取り寄せに動いておくと安心です。

外国人本人の書類でもうひとつ確認しておきたいのが、パスポートと在留カードです。申請の窓口では原本の提示を求められます。氏名のローマ字表記が、会社設立の書類と一致しているかも見ておいてください。

このセクションの根拠:出入国在留管理庁「「経営・管理」の許可基準の改正等について(令和7年10月16日施行)」(https://www.moj.go.jp/isa/content/001448070.pdf)

申請の窓口と、オンライン申請

申請の方法は複数あります。事前の準備が要るものもあります
申請の方法は複数あります。事前の準備が要るものもあります

申請は、住居地を管轄する地方出入国在留管理局へ行います。窓口は混み合うことがあり、待ち時間が長くなることもあります。事前に予約制になっている窓口もあるため、行く前に確認してください。

オンライン申請も利用できます。利用するには事前の利用者情報登録が必要です。日本で会社設立をした外国人本人が申請する場合のほか、行政書士など一定の資格を持つ人が代わりに申請する仕組みもあります。

申請には手数料がかかります。許可されるときに納付する形です。金額は入管庁が公表しています。会社設立にかかる費用とは別の出費になるため、見積もりに入れておいてください。

また、申請を代理してもらう場合は、その専門家への報酬も別にかかります。日本で会社設立をする外国人にとって、登記を司法書士に、在留資格を行政書士に、税務を税理士に頼むと、それぞれに費用が発生します。全体の費用を先に把握しておくと安心です。

このセクションの根拠:出入国在留管理庁「外国人生活支援ポータルサイト」(https://www.moj.go.jp/isa/support/portal/index.html)

審査中にできることと、できないこと

審査期間中の活動範囲を確認しておきます
審査期間中の活動範囲を確認しておきます

申請から結果が出るまでの間は、いまの在留資格で認められた範囲の活動を続けることになります。日本で会社設立をした外国人が、この期間に経営を始めてしまうと、資格外の活動になるおそれがあります。

在留期間の満了日が審査中に来る場合の取り扱いも定められています。申請中であれば、一定の期間は引き続き在留できる仕組みがあります。ただし、その期間にも限りがあります。詳細は入管庁の案内でご確認ください。

  • 審査中の活動いまの在留資格の範囲にとどめます。
  • 資料の追加追加の資料を求められることがあります。早めに対応するほど結果も早く出ます。
  • 連絡先申請時に届け出た連絡先に通知が届きます。変更があれば伝えてください。
  • 結果の受け取りはがきや通知で連絡が来ます。窓口へ出向いて在留カードを受け取ります。

審査中に会社の状況が変わることもあります。事務所を移転した、役員が変わった、資本金を増やしたといった場合は、その内容を伝える必要が出てきます。会社設立の直後は変化が多い時期なので、大きな動きがあれば申請先に確認してください。

このセクションの根拠:出入国在留管理庁「在留期間更新許可申請」(https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/16-3.html)

07許可が出たあとにやること

許可が出てからの手続きも続きます
許可が出てからの手続きも続きます

許可されると、新しい在留カードが交付されます。ここでようやく、日本で会社設立をした外国人が経営者として動き出せることになります。

  1. 在留カードを受け取る。在留資格と在留期間を確認する
  2. 住居地の市区町村へ、必要な届出を行う
  3. 社会保険の被保険者の資格について、自分の分の手続きを確認する
  4. 勤務先を辞めた場合は、契約機関に関する届出を行う
  5. 次の更新の時期を確認し、必要な資料を残していく

「経営・管理」の在留期間は事案によって異なります。最初は短い期間が付くことが多く、更新のたびに事業の状況が見られます。会社設立から最初の1年は、決算と納税と社会保険の記録を丁寧に残しておいてください。

在留カードを受け取ったら、記載された在留期間を必ず確認してください。外国人が日本で会社設立をして最初に付く期間は、1年や4か月といった短いものになることがあります。次の更新の準備は、受け取った直後から始まると考えておくとよいでしょう。

このセクションの根拠:日本年金機構「新規適用の手続き」(https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/tekiyo/jigyosho/20150311.html)

よくある質問

よくある質問。判断の材料としてお読みください
よくある質問。判断の材料としてお読みください

相談の場でよく出る質問を、この記事の内容に沿ってまとめました。事案によって結論は変わりますので、判断の材料としてお読みください。

変更の申請中に会社の経営を始めてもよいですか。

許可が出るまでは、いま持っている在留資格で認められた範囲の活動にとどめる必要があります。会社設立の登記が終わっていても、経営という活動を始めるのは許可の後です。

審査にはどれくらいかかりますか。

事案によって異なります。標準処理期間は入管庁が公表していますが、資料の追加を求められるとその分だけ長くなります。在留期間の満了日から逆算して、余裕をもって申請してください。

事業計画書は自分で書いてもよいですか。

本人が書くこと自体に問題はありません。ただし2025年10月16日以降は、中小企業診断士・公認会計士・税理士のいずれかによる確認が義務づけられています。確認を受けられる内容にまで詰める必要があります。

この項目の根拠:出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」(https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/16-2.html)

まとめ:会社設立の後半戦として組み立てる

変更手続きは、会社設立の後半戦にあたります
変更手続きは、会社設立の後半戦にあたります

在留資格を「経営・管理」へ変更する手続きは、日本で会社設立をする一連の流れの後半にあたります。登記が終わってから動き出し、在留カードを受け取るまでが1つのまとまりです。

  • 登記の完了を待ち、登記事項証明書などの会社側の書類をそろえる
  • 事業計画書を作り、中小企業診断士・公認会計士・税理士のいずれかに確認してもらう
  • 本人の経歴と日本語能力に関する資料を集める。外国の書類は日本語訳を添える
  • 窓口またはオンラインで申請する。審査中はいまの在留資格の範囲で活動する
  • 許可が出たら在留カードを受け取り、届出を済ませてから経営を始める

提出する書類の一覧や様式は改定されることがあります。この記事は流れの整理であり、最新の必要書類は出入国在留管理庁のページと、申請する地方出入国在留管理局の案内でご確認ください。個別の準備については、入管手続きに詳しい行政書士へご相談ください。

このセクションの根拠:出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」(https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/16-2.html)

読んでくださった方へ

会社設立の登記が終わると、ひと区切りついた気持ちになります。ただ、外国人にとっては、そこからの在留資格の手続きのほうが時間がかかることもあります。

書類は多いですが、ひとつずつ見ていけば難しいものではありません。取り寄せに時間がかかるものから順に手配していけば、日程も見通せるようになります。

準備の途中で分からないことが出てきたら、その部分だけでも早めに聞いてみてください。全部が固まってから相談する必要はありません。

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