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会社設立 外国人 補助金

東京都で外国人が起業するときの補助金|創業助成事業・区の証明書・相談窓口を会社設立の順に確かめる

東京都で外国人が起業するときの補助金|創業助成事業・区の証明書・相談窓口を会社設立の順に確かめる

東京で会社設立を考えている外国人の方へ

「東京都 外国人起業 補助金」と検索すると、すでに終わった1500万円の融資の話が上位に並びます。この記事は、そこから一歩進んで、2026年10月の時点で東京都と都内の区で実際に確かめられる補助金と支援を知りたい外国人の方のために書きました。都内で起業を準備している方、渋谷・新宿・港などで会社設立を終えたばかりの方、相談を受ける行政書士や税理士の方を想定しています。

日本で起業する外国人に向けた東京都のメニューは、お金を配るものより、相談や手続を進めやすくするものが中心です。その一方で、日本人と同じ条件で申し込める都の助成事業や、区の証明書で受けられる税の軽減は、外国人の会社設立でも十分に使えます。

金額・日程は各機関のページで2026年10月時点に確認したものです。募集は年度ごとに変わるため、申し込む前に最新の募集要項を必ず開いてください。

東京都の外国人起業 補助金を探す前に:「外国人向けの支援」と「創業者向けのお金」を分ける

東京都の外国人起業家向け支援と、創業者全体に開かれた助成・融資の関係
東京都の外国人起業家向け支援と、創業者全体に開かれた助成・融資の関係

東京都の投資促進サイトInvest Tokyoには、外国人起業家・外国企業向けの支援が一覧になっています。海外相談窓口のAccess to Tokyo、ビジネスコンシェルジュ東京、スタートアップビザ(外国人起業活動促進事業)、東京開業ワンストップセンター、英語対応生活支援アドバイザー、東京圏雇用労働相談センターなどです。名前を見ると分かるように、ほとんどが相談と手続の支援で、外国人起業家に直接お金を支給するメニューは見当たりません。

東京都で外国人が起業するときの支援の2つの系統(Invest Tokyo・東京都中小企業振興公社などのページをもとに整理。2026年10月時点)
東京都で外国人が起業するときの支援の2つの系統(Invest Tokyo・東京都中小企業振興公社などのページをもとに整理。2026年10月時点)

つまり、日本で、それも東京都で会社設立をする外国人が「補助金」を探すなら、外国人向けの窓口で情報をもらいつつ、お金そのものは創業者全体向けの制度から選ぶ、という二本立てになります。以前あった外国人起業家向けの融資は2024年3月に終わっています。

このセクションの根拠:東京都 Invest Tokyo「スタートアップ(外国人起業家向けの支援一覧)」(https://www.investtokyo.metro.tokyo.lg.jp/jp/oursupports/startups.html)

02東京都の創業助成事業:外国人の会社設立で申請要件を読む

東京都で外国人が起業するときに最初に確かめたい、創業助成事業の要件
東京都で外国人が起業するときに最初に確かめたい、創業助成事業の要件

東京都と東京都中小企業振興公社が実施する創業助成事業は、都内の開業率を上げることを目的に、創業初期の経費の一部を助成する制度です。TOKYO創業ステーションのページによると、申請できるのは都内で創業予定の個人、法人登記から5年未満の法人の代表者、開業届の提出から5年未満の個人事業主などで、経営経験5年未満などの要件もあります。

東京都の創業助成事業の主な条件(TOKYO創業ステーションのページによる。令和8年度)
項目 内容
助成限度額 上限400万円・下限100万円。事業費と人件費は上限300万円、委託費(市場調査・分析費)は上限100万円
助成率 3分の2以内。事業費の申請は必須
助成対象期間 交付決定日から6か月以上、最長2年
対象外の法人 一般社団法人・一般財団法人、LLP、医療法人など
所在地 法人は本店の登記が都内。バーチャルオフィス以外の実質的な事業拠点が都内にあること
申請方法 Jグランツの電子申請のみ。GビズIDプライムが必要

外国人の経営者が気をつけたいのが、経営経験の数え方です。個人事業主の期間と法人代表者の期間は通算され、子会社の社長や「雇われ社長」の期間も含みます。本国で長く会社を経営していた外国人が日本で会社設立をした場合の扱いは、ページからは読み取れないので、公社の創業支援課に確かめてください。

在留資格については、ページに記載がありませんでした。日本で会社設立をした後、経営・管理の在留資格を得る前に申請してよいかなど、自分の状況で問題がないかを公社と行政書士の両方に確認しておくと安心です。

このセクションの根拠:東京都中小企業振興公社 TOKYO創業ステーション「創業助成事業」(https://startup-station.jp/m2/services/sogyokassei/)

創業助成事業の書類と日程:外国人がつまずきやすい3つの点

創業助成事業に申し込むまでの日程を、会社設立の予定と重ねて組む
創業助成事業に申し込むまでの日程を、会社設立の予定と重ねて組む

創業助成事業の要件の一つは、指定された創業支援事業を利用していることで、満たすにはおおむね3か月以上かかるとされています。令和8年度の募集は第1回が4月7日〜16日、第2回が9月29日〜10月8日で、どちらも受付は終わりました。次に申し込めるのは翌年度の募集と考えられます。

創業助成事業に申し込むまでの準備の目安(TOKYO創業ステーション・GビズIDのページによる)
創業助成事業に申し込むまでの準備の目安(TOKYO創業ステーション・GビズIDのページによる)

書類の不備で多いとされるのは、国内の法務局で発行された3か月以内の履歴事項全部証明書ではなく、インターネットで取った登記情報を出してしまうこと、税務署の納税証明書ではなく領収証書を出してしまうことなどです。不備があると原則として書類審査で通らないとされています。

もう一つ見落としやすいのが会社設立の時期です。創業予定の個人として申請した人が基準日までに法人を設立して所定の書類を出せば、交付決定は設立した法人に対して行われます。ところが、助成対象期間に入ってから個人のまま法人を設立すると、助成金を受け取れなくなるとされています。日本で会社設立をする日を、申請の前に決めておいてください。

このセクションの根拠:デジタル庁「GビズID」(https://gbiz-id.go.jp/top/)

区の特定創業支援等事業:東京都で会社設立をすると登録免許税が半分になる仕組み

東京都の区が行う特定創業支援等事業と、会社設立の登録免許税
東京都の区が行う特定創業支援等事業と、会社設立の登録免許税

補助金ではありませんが、外国人の会社設立で費用を下げる手段としてまず検討したいのが、区や市の特定創業支援等事業です。新宿区を例にとると、区は産業競争力強化法に基づく創業支援等事業計画の認定を受けており、区内で創業を予定する方や創業後5年未満の方が、区の講座で経営・財務・人材育成・販路開拓の知識を身につけると、優遇措置を受けるための証明書が出ます。講座は原則として全4回、約1か月で修了します。

設立登記の登録免許税の最低税額(新宿区「優遇措置一覧」による。資本金が小さい場合)
設立登記の登録免許税の最低税額(新宿区「優遇措置一覧」による。資本金が小さい場合)

新宿区の優遇措置一覧によると、特例を受けると税率が資本金額の0.7%から0.35%に下がります。経営・管理の在留資格に合わせて資本金を3,000万円にする株式会社なら、計算上は21万円が10万5,000円になります。同じ一覧には、日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金の貸付利率の引き下げ、東京都の創業融資の創業支援特例(融資利率0.4%の優遇)、無担保・第三者保証人なしの創業関連保証を事業開始の6か月前から申し込める特例も並んでいます。

このセクションの根拠:新宿区「新宿区特定創業支援等事業について」(https://www.city.shinjuku.lg.jp/jigyo/sangyo01_002168.html)

SECTION 05会社設立の後、外国人を雇ったら:東京都の外国人従業員の研修等支援助成金

東京都で会社設立をした外国人の経営者が、人を雇ったあとに使える都の助成金
東京都で会社設立をした外国人の経営者が、人を雇ったあとに使える都の助成金

東京都には、外国人を雇った都内の中小企業向けの助成金もあります。都の報道発表によると、令和8年度の「中小企業の外国人従業員に対する研修等支援助成金」は、外国人従業員の定着を促すため、日本語教育などの経費を助成するもので、受付期間は令和8年4月9日から令和9年1月14日までです。

中小企業の外国人従業員に対する研修等支援助成金(一般コース)の要点(東京都の報道発表による。令和8年度)
中小企業の外国人従業員に対する研修等支援助成金(一般コース)の要点(東京都の報道発表による。令和8年度)

対象になる事業は、日本語教員による日本語教育、日本語教員が作る日本語教材の作成、ビジネスマナー講座、異文化理解の講座で、後の2つは単独では実施できず、日本語教育か教材作成と組み合わせる必要があります。外国人の経営者が同じ国の人を雇い、日本の取引先とのやり取りを任せる場面などで役に立つ制度です。

一般コースの対象は、対象となる在留資格を持つ外国人を雇っている都内の中小企業等とされています。どの在留資格が対象かは報道発表には書かれていないので、TOKYOはたらくネットの募集ページで確かめてください。

このセクションの根拠:東京都「令和8年度 中小企業の外国人従業員に対する研修等支援助成金募集(報道発表 2026年4月9日)」(https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2026/04/2026040905)

お金以外の東京都の支援:英語での会社設立手続とスタートアップビザ

東京都で外国人が起業するときに使える、お金以外の支援
東京都で外国人が起業するときに使える、お金以外の支援

補助金の話からは少し離れますが、東京都で会社設立をする外国人にとって費用と時間の節約になるのが、手続の支援です。東京都の報道発表によると、2025年2月26日から東京開業ワンストップセンターで会社設立の登記と定款認証を英語で行えるようになり、会社設立に必要な手続がすべて英語で済むようになりました。法務省の作成支援ツールで書類を作り、ツールで訳されない事項や外国の官公署が出した証明書は、センターのスタッフが英語から日本語への翻訳を支援します。

起業準備の時間を確保する制度としては、スタートアップビザ(外国人起業活動促進事業)があります。Invest Tokyoのページでは、都内で新たに事業を始める外国人が対象で、東京都が起業準備活動計画を確認したうえで、在留資格「特定活動」で1年、最大2回の期間更新(各6か月)を使えると案内されています。準備期間中はビジネスコンシェルジュ東京による進捗面接が少なくとも月1回あります。

  • スタートアップビザからの移行先経営・管理。都内の事業所、資本金等を含む事業に用いる財産の総額3,000万円以上、日本在住の常勤職員1人以上などが要件
  • 都による確認入管の審査の前に約1〜2か月。証明書が出ない場合もあり、理由は開示されない
  • お金の支援スタートアップビザのページには、補助金や融資の記載はない

スタートアップビザは在留のための制度で、補助金や融資ではありません。準備期間のうちに、区の特定創業支援等事業を受けて証明書を取り、創業助成事業の要件になる創業支援事業も利用しておく、という組み合わせ方が考えられます。

このセクションの根拠:東京都 Invest Tokyo「スタートアップビザ(外国人起業活動促進事業)」(https://www.investtokyo.metro.tokyo.lg.jp/jp/oursupports/bdc-tokyo/startupvisa.html)

東京都の外国人起業と補助金でよくある質問

東京都で外国人が起業するときの補助金のよくある質問
東京都で外国人が起業するときの補助金のよくある質問

東京都で会社設立をする外国人の方からよく受ける、都と区の制度についての質問をまとめました。

海外に住んだまま、東京都の創業助成事業に申し込めますか。

法人は本店の登記が都内にあり、都内にバーチャルオフィス以外の実質的な事業拠点があることが要件です。代表者の住所についての扱いはページからは読み取れないため、公社の創業支援課に確かめてください。

区の特定創業支援等事業は、日本語ができないと受けられませんか。

新宿区のページには、講座の言語や外国人の受講についての記載はありませんでした。日本語の講座が中心と考えられるので、通訳を同行できるか、オンラインの講座があるかを区に問い合わせてください。

会社をつくった後に区の証明書を取っても、登録免許税は軽くなりますか。

登録免許税の軽減は設立登記のときに証明書を法務局へ出して受けるものです。新宿区の一覧でも、事業を営んでいない個人などが会社を設立する場合の特例とされています。会社設立の登記より前に証明書を取ってください。

東京都の創業助成事業と国の持続化補助金は両方使えますか。

両方の公式ページには、併用についてはっきりした記載を見つけられませんでした。併用してよいか、同じ経費をそれぞれに計上できるかは各制度の募集要項と事務局で確かめ、使う経費を分けて計画しておくのが無難です。

この項目の根拠:新宿区「特定創業支援等事業 優遇措置一覧」(https://www.city.shinjuku.lg.jp/content/000443851.pdf)

08まとめ:東京都の外国人起業と補助金は、窓口・区・都の3段で確かめる

東京都で外国人が起業するときの補助金と支援のまとめ
東京都で外国人が起業するときの補助金と支援のまとめ

東京都で外国人が起業するときに、いま確かめられる補助金と支援を、会社設立の順番で並べ直します。

  1. 外国人向けのメニューは相談と手続の支援が中心。お金は創業者全体向けの制度から探す
  2. 会社設立の前に、本店を置く区の特定創業支援等事業を受けて証明書を取る。株式会社・合同会社の登録免許税が軽くなる
  3. 創業助成事業は、創業支援事業の利用とGビズIDの取得で3か月以上かかる。翌年度の募集に合わせて準備する
  4. 会社設立の日は、創業助成事業の申請の前に決めておく
  5. 外国人を雇ったら、都の外国人従業員の研修等支援助成金を検討する
  6. 英語での登記・定款認証やスタートアップビザは、費用ではなく時間を節約する支援として使う

制度・金額・日程は2026年10月時点のものです。都の制度は東京都中小企業振興公社や各窓口へ、区の証明書は本店を置く区の産業振興の窓口へ、在留資格に関わることは入管手続きに詳しい行政書士へ、確認しながら進めてください。

このセクションの根拠:東京都 Invest Tokyo「ビジネスコンシェルジュ東京」(https://www.investtokyo.metro.tokyo.lg.jp/jp/oursupports/bdc-tokyo/)

東京での起業を準備している方へ

東京都で外国人が使える補助金は、探し方を変えると意外に見つかります。外国人向けの窓口で情報を集め、区の講座で証明書を取り、都の助成事業の募集に間に合わせる。この順番を守るだけで、会社設立の費用と最初の1年の経費を軽くできる見込みはかなり高くなります。

募集の時期を逃したとしても、慌てることはありません。区の証明書や英語での登記の支援は、募集期間に関係なく使えます。まずは本店を置く予定の区のページを開き、特定創業支援等事業の講座の日程を確かめてみてください。

外国人の起業を手伝う方は、都と区で窓口が分かれていることを最初に伝えてあげてください。どこに何を聞けばよいかが分かれば、日本で会社設立をする外国人の不安の多くは小さくなります。

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