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会社設立 外国人 日本語要件

日本語能力試験とBJTの選び方|外国人の会社設立の日程に合わせて考える

日本語能力試験とBJTの選び方|外国人の会社設立の日程に合わせて考える

この記事の対象

日本で会社設立をして在留資格「経営・管理」を申請する予定の外国人の方が、日本語能力を試験で示そうとしている場面を想定した記事です。

入管庁の資料では、日本語能力試験(JLPT)N2以上、またはBJTビジネス日本語能力テスト400点以上が、示し方として挙げられています。どちらを受けるかを決めるための情報を整理しました。

試験の日程や形式は変わることがあります。受験の前に、それぞれの実施団体のページで最新の情報をご確認ください。

試験で示す必要があるのはどういう場合か

試験が必要になる場面
試験が必要になる場面

入管庁の資料では、日本語能力の示し方として5つが挙げられています。試験の結果で示す方法が2つ、日本での在留期間で示す方法が1つ、学歴で示す方法が2つです。

日本の大学等高等教育機関を卒業している場合や、日本の義務教育を修了し高等学校を卒業している場合は、卒業証明書で示せます。中長期在留者として20年以上日本に在留している場合も、その記録で示せます。

これらに当てはまらない場合、試験を受けることになります。日本で会社設立をする外国人が、まず自分に当てはまる示し方がないかを確認してください。

また、本人ではなく常勤職員で満たすという方法もあります。日本人を雇えば、この要件は自然に満たせます。試験を受ける前に、この選択肢も検討してください。

それでも本人で示したい場合や、常勤職員の確保が難しい場合に、試験という道が出てきます。

日本で会社設立をする外国人にとって、試験を受けるという選択は時間の面で負担になります。まずは、受けずに済む道がないかを確認するところから始めてください。

卒業証明書は、母校に請求すれば取れることが多くあります。日本の学校を出ている外国人が日本で会社設立をする場合、この方法がいちばん簡単です。会社設立の準備として、早めに手配してください。

このセクションの根拠:出入国在留管理庁「「経営・管理」の許可基準の改正等について(令和7年10月16日施行)」(https://www.moj.go.jp/isa/content/001448070.pdf)

02日本語能力試験(JLPT)の特徴

日本語能力試験の特徴
日本語能力試験の特徴

日本語能力試験は、日本国際教育支援協会と国際交流基金が実施する試験です。日本国内だけでなく、世界各地で実施されています。

N1からN5までの5段階があり、N1がいちばん難しい水準です。要件を満たすにはN2以上の認定が必要とされています。

N2は、日常的な場面の日本語に加えて、幅広い場面の日本語をある程度理解できる水準とされています。読解、聴解、言語知識の3つの区分で出題されます。

実施回数が限られている点に注意が必要です。年に決まった回数しか行われず、結果が出るまでにも時間がかかります。日本で会社設立をする外国人が受験する場合、この日程を逆算してください。

申込みの期間も決まっています。受験を決めたら、申込みの時期を確認してください。締切を過ぎると、次の実施を待つことになります。

日本語能力試験は、外国人にとって広く知られた試験です。日本で会社設立をする方の中にも、留学のときに受けたことがあるという方が多いと思います。過去の認定が使えるかを確認してみてください。

このセクションの根拠:日本語能力試験「N1〜N5:認定の目安」(https://www.jlpt.jp/about/levelsummary.html)

BJTビジネス日本語能力テストの特徴

BJTの特徴
BJTの特徴

BJTビジネス日本語能力テストは、日本漢字能力検定協会が実施する試験です。ビジネスの場面で使われる日本語の能力を測ります。

合否ではなく、スコアで評価されます。要件を満たすには400点以上の取得が必要とされています。

出題される場面が、仕事に関わるものが中心です。会議、商談、電話、書類の読み取りなど。日本で会社設立をして経営に当たる外国人にとって、内容が身近かもしれません。

受験の機会が比較的多い形式があります。日程を合わせやすいという点で、会社設立の予定が決まっている方には向いていることがあります。

実施の形式や日程は変わることがあります。受験を検討する場合、実施団体のページで最新の情報を確認してください。

ビジネスの日本語は、日常の日本語とは違う語彙が使われます。日本で会社設立をする外国人が実際に事業で使う言葉に近いため、勉強したことがそのまま仕事に活かせるという面もあります。

受験の申込みは、実施団体のページから行います。申込みの方法や締切は形式によって違います。日本で会社設立をする外国人が受験を決めたら、まず申込みの手続きを確認してください。

このセクションの根拠:日本漢字能力検定協会「BJTビジネス日本語能力テスト」(https://www.kanken.or.jp/bjt/)

どちらを選ぶかの判断材料

どちらの試験を選ぶか
どちらの試験を選ぶか

どちらを選ぶかは、日程、出題の形式、自分の慣れという3つの観点から考えられます。

日程については、会社設立の予定と、在留期間の満了日から逆算してください。いつまでに結果が必要かが決まれば、間に合う試験が絞られます。

出題の形式については、それぞれの実施団体が公開している情報を見てください。過去の問題や、試験の構成が示されていることがあります。

自分の慣れという観点では、これまでどういう日本語に触れてきたかが関係します。学校で学んだ日本語が中心ならJLPT、仕事で使ってきた日本語が中心ならBJTが合うかもしれません。

2つの試験の比較。日程と形式が主な違いです
2つの試験の比較。日程と形式が主な違いです

費用も判断の材料になります。受験料はそれぞれ定められています。何度か受けることを想定すると、その分の費用も見込むことになります。会社設立の資金計画に入れておいてください。

どちらの試験も、勉強すれば必ず取れるというものではありません。会社設立の日程に確実に間に合わせたいなら、常勤職員で満たす方法を軸にして、試験は保険と考えるほうが安全です。

このセクションの根拠:日本語能力試験「N1〜N5:認定の目安」(https://www.jlpt.jp/about/levelsummary.html)

SECTION 05日程を逆算する

日程の逆算の仕方
日程の逆算の仕方

試験を受けると決めたら、日程を逆算します。申込み、受験、結果が出る、そして在留資格の申請という順番です。

在留期間の満了日が決まっているなら、そこから逆算してください。申請には審査の期間も必要です。日本で会社設立をする外国人は、この期間も含めて計画を立てることになります。

会社設立の手続きと並行して勉強するのは負担が大きいと思います。試験の準備にどれくらい時間がかかるかも見込んでください。

間に合わない場合は、常勤職員で満たすという方法に切り替えることも考えられます。日程が読めない段階で、両方の道を検討しておいてください。

また、1回で目標に届かないこともあります。その場合、次の実施を待つことになります。余裕を持った計画にしてください。

また、試験の日と、会社設立の手続きの日が重ならないようにしてください。公証役場や法務局へ行く日、金融機関との面談の日。外国人が日本で会社設立をする時期は、予定が立て込みます。

このセクションの根拠:出入国在留管理庁「在留期間更新許可申請」(https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/16-3.html)

結果をどう提出するか

試験の結果の提出
試験の結果の提出

試験に合格したら、その結果を示す書類を用意します。日本語能力試験であれば認定結果通知書、BJTであればスコアの証明です。

これらを、在留資格の申請書類とあわせて提出します。原本を求められるか写しでよいかは、提出先に確認してください。

過去に受験していて、書類が手元にない場合、再発行の手続きが必要になることがあります。日本で会社設立をする外国人は、早めに確認してください。

また、結果には有効期限のような扱いがされることもあります。古い認定が使えるかどうかについては、行政書士に確認してみてください。

常勤職員の日本語能力で示す場合は、その人の書類を用意することになります。採用の段階で確認しておいてください。

提出する書類は、写しを取っておいてください。原本を提出して返却されない場合もあります。日本で会社設立をした外国人が、次の更新のときにまた必要になることがあります。

常勤職員で示す場合、その人が退職したときにどうするかも考えておいてください。日本で会社設立をした外国人が在留期間の更新を迎えるとき、要件を満たす体制が続いていることが求められる可能性があります。

このセクションの根拠:出入国在留管理庁「「経営・管理」の許可基準の改正等について(令和7年10月16日施行)」(https://www.moj.go.jp/isa/content/001448070.pdf)

勉強の進め方

勉強を進めるときの考え方
勉強を進めるときの考え方

会社設立の準備と並行して勉強するのは、時間の面で大変です。どこに時間を使うのかを決めておいてください。

日本語学校に通う、オンラインの講座を使う、教材で独学する。方法はいくつかあります。自分の生活に合うものを選んでください。

実際に日本で暮らしていれば、日常の場面で日本語に触れる機会があります。会社設立の手続きで役所へ行くことも、日本語に触れる機会になります。

ただし、試験には試験の形式があります。日常で話せることと、試験で点が取れることは別です。過去の問題や、試験の形式に慣れておく必要があります。

日本で会社設立をする外国人にとって、日本語の勉強は要件のためだけのものではありません。事業を続けていくうえでも役に立ちます。長い目で見て取り組んでみてください。

日本語の勉強を続けていると、役所からの通知や契約書も少しずつ読めるようになります。外国人が日本で会社設立をして事業を続けるうえで、この力は大きな助けになります。

教材を選ぶときは、目指す水準に合ったものを選んでください。基礎からやり直すのか、試験の形式に慣れるのか。会社設立の準備と並行するなら、限られた時間で効率よく進める必要があります。

このセクションの根拠:文化庁「「日本語教育の参照枠」報告について」(https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/93463101.html)

08よくある質問

よくある質問。判断の材料としてお読みください
よくある質問。判断の材料としてお読みください

相談の場でよく出る質問を、この記事の内容に沿ってまとめました。事案によって結論は変わりますので、判断の材料としてお読みください。

JLPTとBJTのどちらがよいですか。

入管庁の資料では、JLPTのN2以上、またはBJTの400点以上が示し方として挙げられています。どちらでも構いません。日程や出題の形式、自分の慣れから選んでください。

試験を受けなくても要件を満たせますか。

日本の大学等高等教育機関を卒業していること、日本の義務教育を修了し高等学校を卒業していること、中長期在留者として20年以上日本に在留していることも、示し方として挙げられています。また、常勤職員で満たすという方法もあります。

過去に取ったN2の認定は使えますか。

認定結果通知書を用意することになります。古い認定が使えるかどうかについては、行政書士や入管へご確認ください。

この項目の根拠:日本語能力試験「N1〜N5:認定の目安」(https://www.jlpt.jp/about/levelsummary.html)

まとめ:日程と、代わりの道

試験と、代わりの道
試験と、代わりの道

外国人が日本で会社設立をするときの日本語の試験について見てきました。試験は、日本語能力を示す方法のひとつにすぎません。

  1. まず、ほかの示し方に当てはまらないかを確認する。学歴や在留期間で示せる場合もある
  2. 常勤職員で満たすという方法も検討する。日本人を雇えば同時に満たせる
  3. 試験を受けるなら、JLPTとBJTのどちらが日程に合うかを見る
  4. 申込み、受験、結果が出る時期を逆算して、会社設立の日程と合わせる
  5. 1回で決めようとせず、代わりの道も用意しておく

試験の日程や形式は変わることがあります。受験の前に、それぞれの実施団体のページで最新の情報をご確認ください。在留資格の要件については、行政書士へご相談ください。

最後にひとつ。試験の勉強は、日本での生活そのものにも役立ちます。会社設立をきっかけに日本語を学び直したという方も多くいます。事業のためだけでなく、自分のためにもなる時間だと思います。

このセクションの根拠:出入国在留管理庁「在留資格「経営・管理」に係る上陸基準省令等の改正について」(https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/10_00237.html)

読んでくださった方へ

試験を受けると決めると、会社設立の準備と勉強を同時に進めることになります。負担は小さくありません。

ただ、日本語ができるようになると、事業の進め方も変わります。自分で書類を読めるようになると、判断が早くなります。

日程が厳しい場合は、常勤職員で満たすという道もあります。両方を検討したうえで、無理のない方法を選んでください。

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