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海外からの会社設立の日程の組み方|外国人が来日までに進めること

海外からの会社設立の日程の組み方|外国人が来日までに進めること

この記事の対象

海外に住んでいる外国人の方が、日本で会社設立をして日本に来るまでの日程を組む場面を想定した記事です。受け入れを手伝う日本側の担当者にも読んでいただけます。

この道のりには、自分では早められない待ちがいくつも入ります。本国からの書類の取り寄せ、登記の完了、在留資格の審査、査証の発給。

以下の日数は目安であり、確定したものではありません。国や時期、事案の内容によって変わります。計画を立てる材料としてお読みください。

013つの待ちが日程を決める

日程を決める3つの待ち
日程を決める3つの待ち

海外から日本で会社設立を進めるとき、日程を決めるのは3つの待ちです。本国からの書類の取り寄せ、登記の完了、在留資格の審査です。

本国からの取り寄せは、書類の発行、翻訳、国際郵送を含めると数週間かかることがあります。国によっては、さらに長くなります。

登記の完了は、混み具合によりますが数日から2週間程度です。完了しないと登記事項証明書が取れず、次の手続きに進めません。

在留資格の審査は、事案によって幅があります。資料の追加を求められると、その分だけ長くなります。日本で会社設立をする外国人にとって、いちばん読みにくい部分です。

この3つを見込んだうえで、自分の作業の時間を足していくと、全体の日程が見えてきます。

日本で会社設立をする外国人が海外にいる場合、この3つの待ちに加えて、日本側とのやり取りの時間も入ります。時差があるため、1往復に1日かかることもあります。会社設立の日程には、この分も見込んでください。

逆に言えば、待ちのある工程を先に動かせば、全体は短くなります。何を先に始めるかを決めるところから、計画を立ててください。

このセクションの根拠:出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」(https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/16-1.html)

準備の段階(会社の内容を決める)

準備の段階
準備の段階

最初にやるのは、会社の内容を決めることです。商号、事業目的、資本金の額、本店所在地、役員構成、事業年度。

この段階は、自分の作業です。時間をかければ進みます。ただ、決めるのに迷うと、そこで日程が止まります。

日本で会社設立をする外国人が海外にいる場合、本店をどこにするかが問題になります。事務所を借りるにしても、現地を見に行けないことがあります。

また、在留資格「経営・管理」を目指すなら、資本金等の額3,000万円以上、常勤職員1人以上の雇用などの基準に合わせた設計が必要です。ここも同時に考えます。

あわせて、法務局と公証役場に必要な書類を確認します。この確認をしてから、本国での手配に入ります。

事務所については、現地を見ずに決めることになる場合もあります。日本で会社設立をする外国人が海外にいるとき、日本側の協力者や専門家に見てもらうという方法があります。写真や動画で確認するという進め方もあります。

このセクションの根拠:出入国在留管理庁「在留資格「経営・管理」に係る上陸基準省令等の改正について」(https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/10_00237.html)

本国での書類の手配

本国での書類の手配
本国での書類の手配

署名証明、住所証明、そして必要に応じて学位や職歴の証明。これらを本国で取り寄せます。

発行にかかる時間は国によって違います。在日公館で取れる場合は早く済みますが、本国の役所に照会が必要な場合は数週間かかることがあります。

外国語で作成された書面には、原則として日本語訳を添えます。翻訳にも数日から1週間程度かかります。

国際郵送は1週間から2週間程度を見込んでください。追跡できる方法を使ってください。日本で会社設立をする外国人にとって、この書類が届かないと手続きが止まります。

また、有効期限にも注意してください。発行から3か月以内を求められることがあります。会社の内容が固まってから手配するのは、このためです。

必要な通数も確認してください。定款認証で1通、登記で1通というように、場面ごとに必要になることがあります。外国人が日本で会社設立をするとき、まとめて取り寄せるほうが効率的です。

取り寄せた書類は、届いたらすぐに内容を確認してください。求めていたものと違う場合、早く気づけばそれだけ取り直しの時間が短くなります。日本で会社設立をする外国人にとって、この確認は重要な作業です。

このセクションの根拠:法務省「外国人・海外居住者の方の商業・法人登記の手続について」(https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00104.html)

SECTION 04会社設立の手続き

会社設立の手続きの段階
会社設立の手続きの段階

書類がそろったら、定款を作り、株式会社なら認証を受け、資本金を払い込み、登記を申請します。

この段階は、書類がそろっていれば比較的短く進みます。公証役場の予約に数日、払込みに数日、登記の申請という流れです。

ただし、海外送金には日数がかかります。着金日を確認してから定款の日付を決めることになるため、この調整に時間が要ります。

登記の申請から完了までは、数日から2週間程度です。完了すると登記事項証明書が取れるようになります。

日本で会社設立をする外国人が代理人に依頼している場合、この段階は代理人が進めます。連絡を取りながら、進捗を確認してください。

代理人への委任状も、この段階で必要になります。委任状の署名についても証明が求められることがあるため、本国での書類の手配に含めておいてください。日本で会社設立をする外国人が見落としやすい部分です。

また、登記が完了する日を選びたい場合、申請の日を調整することになります。会社設立の設立日は申請した日になるため、日本側の代理人と相談して決めてください。

このセクションの根拠:法務局「商業・法人登記の申請書様式」(https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/COMMERCE_11-1.html)

事務所の確保と、事業計画書

事務所と事業計画書の準備
事務所と事業計画書の準備

在留資格の申請には、事務所の賃貸借契約書と、専門家の確認を受けた事業計画書が必要になります。

事務所は、登記が終わってから会社名義で契約するのが基本です。ただし、物件を押さえるために先に動くこともあります。海外にいる外国人が日本で会社設立をする場合、この部分は日本側の協力者や専門家に頼ることになります。

入管庁の資料では、改正後の規模等に応じた経営活動を行うための事業所を確保する必要があることから、自宅を事業所と兼ねることは原則として認められないとされています。

事業計画書は、中小企業診断士・公認会計士・税理士のいずれかの確認を受けることが義務づけられました。依頼から確認まで時間がかかります。会社設立の準備段階から相談しておいてください。

この2つは、登記と並行して進められる部分です。日程を短くしたいなら、ここを早めに動かしてください。

事業計画書は、会社設立の登記を待たずに書き始められます。専門家への相談も先に始められます。日程を短くしたい外国人にとって、ここが動かせる部分です。

常勤職員の採用も、来日前から動かせる部分です。ただし、雇用契約を結ぶ時期と、実際に働き始める時期は調整が必要です。会社設立をした外国人が来日する前から給与が発生すると、資金の負担が増えます。

このセクションの根拠:出入国在留管理庁「「経営・管理」の許可基準の改正等について(令和7年10月16日施行)」(https://www.moj.go.jp/isa/content/001448070.pdf)

在留資格認定証明書の申請と審査

在留資格認定証明書の申請
在留資格認定証明書の申請

会社の資料と事業計画書がそろったら、在留資格認定証明書の交付申請をします。日本にいる代理人が申請することが一般的です。

審査にかかる期間は事案によって幅があります。標準処理期間は入管庁が公表していますが、資料の追加を求められるとその分だけ長くなります。

2025年10月16日施行の改正で、確認される項目が増えました。資本金等の額、常勤職員の雇用、日本語能力、事業計画書の専門家確認、経歴。日本で会社設立をする外国人は、これらをすべて満たしたうえで申請することになります。

交付されたら、その証明書を本国へ送ってもらいます。国際郵送の時間がまた加わります。

証明書を持って、本国の在外公館で査証の申請をします。これにも時間がかかります。

申請の後、追加の資料を求められることがあります。海外にいると、その対応にも時間がかかります。日本で会社設立をする外国人は、連絡がすぐ取れる体制にしておいてください。

審査の間にできることもあります。事務所の準備、取引先との交渉、来日後の住居探し。外国人が日本で会社設立をして事業を始めるまでの時間を、無駄にしない使い方を考えてください。

このセクションの根拠:出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」(https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/16-1.html)

07来日してからやること

来日後の手続き
来日後の手続き

上陸したら、住居を定めて市区町村で住民登録をします。ここから、日本での体制が整い始めます。

住民登録ができれば、印鑑登録も個人口座の開設もできます。日本で会社設立をした外国人にとって、ここで多くの課題が解消します。

法人口座の開設も進めます。登記事項証明書、定款、事務所の契約書、事業の内容が分かる資料を用意して申し込みます。

社会保険の手続きも必要になります。法人の事業所は、常時従業員を使用する場合、健康保険と厚生年金保険の適用事業所になります。代表者ひとりだけの場合も含まれるとされています。

協力者に役員として入ってもらっていた場合、その解消も進めます。変更登記が必要になります。

来日の時期は、事務所の契約や、常勤職員の採用とも関係します。外国人が日本で会社設立をして事業を始めるとき、これらのタイミングを合わせておくと、無駄な費用が減ります。

来日してすぐに事業を始められるよう、準備を並行して進めてください。事務所の内装、什器の手配、通信環境。日本で会社設立をした外国人が上陸した後の動きを、あらかじめ決めておくと無駄がありません。

このセクションの根拠:日本年金機構「1-1 事業所を設立し、健康保険・厚生年金保険の適用を受けようとするとき」(https://www.nenkin.go.jp/shinsei/kounen/tekiyo/jigyosho/20141205.html)

よくある質問

よくある質問。判断の材料としてお読みください
よくある質問。判断の材料としてお読みください

相談の場でよく出る質問を、この記事の内容に沿ってまとめました。事案によって結論は変わりますので、判断の材料としてお読みください。

全部でどれくらいかかりますか。

本国からの書類の取り寄せ、登記の完了、在留資格の審査、査証の発給を含めると、数か月から半年以上かかることも珍しくありません。国や時期、事案の内容によって変わります。

日程を短くする方法はありますか。

待ち時間のある工程を先に動かすことです。本国での書類の手配と、事業計画書の専門家確認は、早めに着手できます。また、定款認証のない合同会社を選ぶと、その分の工程がなくなります。

来日する前にできることはありますか。

会社の内容を決めること、本国での書類を手配すること、事業計画書を作ることは、海外にいてもできます。会社設立の手続きは、代理人に依頼して進めることができます。

この項目の根拠:出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」(https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/16-1.html)

まとめ:半年以上を見込む

全体の日程の見込み
全体の日程の見込み

海外から日本で会社設立をして来日するまでの日程を見てきました。工程が多く、待ちが積み重なるため、全体では数か月から半年以上かかることも珍しくありません。

  1. 会社の内容を決め、提出先に必要書類を確認する
  2. 本国で書類を手配する。発行、翻訳、郵送の時間を見込む
  3. 定款、払込み、登記を進める。海外送金の着金日に注意する
  4. 事務所を確保し、事業計画書の専門家確認を受ける
  5. 在留資格認定証明書の交付申請をする。審査の期間を見込む
  6. 交付されたら査証の申請をして、上陸する
  7. 住民登録から始めて、日本での体制を整える

日数は目安であり、確定したものではありません。事業を始めたい時期から逆算して、余裕のある計画を立ててください。個別の見通しについては、行政書士へご相談ください。

最後にひとつ。この道のりは長いですが、一つひとつの工程は難しいものではありません。順番を守って、待ちのある部分を先に動かす。それだけで、想定より早く進むこともあります。

このセクションの根拠:JETRO「対日投資・ビジネスサポート」(https://www.jetro.go.jp/invest/)

読んでくださった方へ

海外から日本で会社設立を進めるのは、時間のかかる道のりです。ただ、工程がはっきりしているぶん、計画は立てやすいとも言えます。

待ちのある工程を先に動かす。これだけで、全体の日程は短くなります。書類の手配と、専門家への依頼は早めに始めてください。

途中で分からないことが出てきたら、その部分だけでも聞いてみてください。全体が見えてから動く必要はありません。

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